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【第一話】転校生
 渉の嫌いな六月の梅雨の時期、藤ヶ咲北高校二年E組に転校生がやってきた。名前は橘芽亜凛。彼女は渉の幼馴染の百井凛と親しくなっていく。放課後、芽亜凛は凛とその友人の千里と帰ることになるのだが、この日を境に、千里は行方不明となる。転校生がやってきたことで、二年E組の呪われた伝承が復活したのだろうか……。
【第二話】体育
 一限目は体育だった。転校生の芽亜凛は運動神経もよく、男子から注目の的。そんな中、跳び箱が崩れ落ちる事故が発生し、彼女は凛を庇って怪我をする。立て続けに起きた災難に渉と凛は『呪い人』についてを考えるのだが、あの事故は人の手によるいたずらだと芽亜凛は言う。
【第三話】生物学
 渉は教科書を忘れてしまった凛に自分のものを貸す。しかしヒステリックな生物学教師に見つかってしまい、凛は密室へと連れ込まれてしまう。彼女の身の危険を察知して渉は救出に向うのだが、そこへ芽亜凛も現れて……。
【第四話】遊園地
 朝の集会にて、生物学教師の死が告げられる。自殺の噂が広がる中、A組の秀才、朝霧修は凛を遊園地へと誘う。その日偶然にも凛は芽亜凛から同じ誘いを受けていて、渉を含めた四人で遊園地へ行くことに。朝霧は凛に好意を抱いており、渉は二人の接触を防ぐべく奮闘するのだが……。

【第五話】轟き

 A組の生徒、朝霧修が無断欠席をした。彼の抱えている問題を知り、不安になった渉は、遊園地の帰りのことを芽亜凛へと尋ねる。しかし、話し合いの末に渉は拒絶されてしまう。後日、朝霧のことが頭から離れない渉は、親友の響弥に相談するのだが、そこへ凛もやって来て芽亜凛のことで言い争いに。そんな中、突如、悲鳴が轟いた……。

【第六話】情報操作

 学校に届けられた不審物に生徒は錯綜する。渉の不安は増すばかり。拭いきれない気持ちを抱えて、少年は一人、朝霧修の事情を知るために朝霧の妹、虹成から話を聞く。渉は貴重な意見と話を伺うが、朝霧家の環境の悪さを深く痛感する。休校を明けてE組の教室に向かうと、そこには藤北のことが書かれたオカルト雑誌があった。

【第七話】クラス会議

 二年E組で『呪い人』についてのクラス会議が開かれた。クラスメートは口々に意見を述べてみせるが、その異様な内容は次第に凛と芽亜凛、渉をも疑う方向へ。クラスの除け者にされるような雰囲気を感じ取りつつ、渉は藤北の裏サイトの存在を知る。そこに書かれた不快な内容と怪文書、今までの疲労が募り、渉は保健室へと運ばれる。

【第八話】いじめ

 早朝、凛とジョギングを介して渉は元気を取り戻す。一緒に登校をし、E組の教室に向かうとそこには小坂めぐみというA組の生徒がいた。小坂は朝霧が学校に来ないのは凛のせいだと言う。昼休みにも責め立てられた凛は渉に救われるのだが、いじめは次の日まで続いて……。

【第九話】言霊

 図書室で二人きりの話をする凛と芽亜凛。話をするうちに、凛の中にも彼女に対する不安と不信感が芽生え始める。その翌日、生徒二人の死体遺棄事件が報じられて藤ヶ咲北高校は休校となる。渉と凛は現場に向かい、そこで朝霧の妹と再会する。兄を失った少女が話す衝撃の事実とは……?

【第十話】呪い人

 怪文書の真のメッセージに悩まされる渉。呪い人の真相を探るため、凛と図書室へと向かう。当時の新聞の切り抜きと名簿によって調査は捗り、呪いのような不可解な現象と災厄が本当にあったと知ることに。その後日、今度は響弥を含めた三人で調査を続行する。新聞記事には呪いを鎮めた神永分寺のことが載っていて……。

【第十一話】親友

 千里の死と直面した凛はショックで学校を休んでいた。E組生徒から向けられる不信感と苛立ちが募る一方、渉は芽亜凛と接触を図る。図書室で話をする二人のもとに響弥が現れて、芽亜凛はついに牙を剥いた。親友を守る、渉がそう心に誓ったその日の夜に、響弥は血まみれで家の前に倒れてきて……。

【第十二話】選択

 響弥は病院で一命を取り留めた。付き添いの渉は響弥の叔母と話をし、その日は車で帰ることになる。翌日、学校に来た凛を見て渉は安心感を覚えるのだが、開かれた全校集会にて植田先生まで被害に遭っていたと知らされる。渉は昼休みに芽亜凛に詰め寄るも避けられてしまい、彼女の早退を促してしまう。病院に向かった芽亜凛を追って渉も早退するのだが……。

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