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​【第一話】欠席の転校生

 ​二年E組でクラス委員を務める萩野拓哉は、今日転校してくるはずだった女子生徒、橘芽亜凛の自宅を尋ねる。「死ねないんです、私。死ぬと、六月一日の夜に戻るんです」実際に見てきたと主張する芽亜凛は、今日殺されるのはC組の松葉千里だと言う。どうして自分が選ばれたのかと疑問を抱きながら、萩野は芽亜凛の代わりに闘うことを決意する。

【第二話】訪問者

 ​松葉家の火災で絶望に打ちひしがれる芽亜凛の元にやって来たのは、白金色の髪をした刑事・金古流星──通称ネコメ刑事だった。ネコメは芽亜凛のことを経験者、すなわちチカラを持つ者だと見越しており、又自分も経験者だと話す。芽亜凛は今まで見てきた景色をネコメに話し、チカラの受け渡し方を知る──

【第三話】亀裂

 体育の件を回避した萩野であったが、代わりに渉が倒れてしまう。萩野拓哉は望月渉のことが好きだった。保健室で眠る渉を見て、萩野はその気持ちを抑えられなくなり──朝霧修に知られてしまう。守るべき対象である朝霧と徐々に親しくなっていく渉。萩野の心は自分でも​気づかぬうちに荒んでいく。

【第四話】恋とバイトと青春の汗

 土曜日の昼、ラーメン店でバイトをする萩野の元に朝霧が渉を連れてやってくる。彼と親しげな朝霧に不満を抱いていることを告げる萩野。すると朝霧は、渉に告白するべきだと半ば強引に主張して、保健室で隠し撮りした写真を見せた。告白と画像消去を巡ってバスケで勝負することになった萩野は、渉に対する熱い思いを募らせる。

【第五話】さようならは聞こえない

 萩野と連絡がつかないことを不審に思った芽亜凛は、藤ヶ咲北高校の二年A組を訪ねる。彼の失踪を調査するべく、渉と朝霧と三人で萩野の家に向かうが、決定的な手がかりは得られない。この先のことを考えようと、三人は芽亜凛の自宅で話し合う。そんな中、来るはずのない届け物が玄関のポストに入れられて──三人は現実を目の当たりにする。

【閑話 朝霧修】リップサービス

 成績優秀、文武両道、誰もが憧れる藤ヶ咲北高校の優等生・朝霧修。彼はなぜ、売春行為を続けるのか。彼はなぜ、望月渉に肩入れするのか。そして、彼はなぜ、家族から忌み嫌われているのか。シリーズ通して浮かび上がる彼の謎には、幼少期のエピソードが絡んでいた。本人、朝霧修の口から今、優等生のヒミツが語られる。

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​【第一話】私は私を生贄にする

 ​六月三日。芽亜凛は響弥に告白をされる。今まで彼との接触を避け続けてきた芽亜凛は、遂に向き合うことを決意する。響弥に交際の条件を出し、ふたりは付き合うことになったのだが……。そんな一方で、E組の三城楓たちは、ふたりの接触を良く思っていなかった。守りたいものを背負った少年少女らの企みが交差する。

【第二話】教室の悪魔

 ​響弥と付き合って一週間が経過した。彼は今でも誓いを守ってくれているが、芽亜凛はまだ安心できずにいた。委員会のある日、芽亜凛の机に見知らぬ私物が混入していた。芽亜凛は盗難を否定するが、クラスメートから立て続けに忠告を受けてしまう。更に下校時には、前の学校の担任教師と出くわして……。過去に芽亜凛が受けた心の傷が、今明かされる。

【第三話】敵か味方か

 ​戸川先生の一件から、響弥への疑念が強くなる。あなたは敵なの? 味方なの? と一人で思い悩む芽亜凛は、迷惑電話にも頭を抱えていた。そんな二週間目のある日、芽亜凛の机からペンケースが紛失した。放課後一人で探す芽亜凛の元に現れたのは、E組の問題児・宇野涼介。芽亜凛は上階に誘い出されて、そこで思わぬ仕打ちを受ける。

【第四話】破壊活動

 ​休日に仲良くお菓子作りをする椎葉と三城。今まで内に秘めていた椎葉の思いがついに明かされ、不変かと思われた彼女らの仲に亀裂が生じる。一方、響弥の元には不審な電話がかかってくる。芽亜凛を助けたいなら指定先まで一人で来いと、誘ったのは藤北の問題児たちであった。言われたとおりのビジネスホテルに、響弥は一人で向かうけれど──

【第五話】ブラックアウト

 ​停学処分となった響弥と初デートをする芽亜凛。しかし、待ち合わせ場所にいたのは茉結華だった。ぶち壊しとなったデートのその日、椎葉穂が行方不明となる。月曜日、連絡のつかないことを不安に思う三城グループと一緒に、芽亜凛は三城のスマホ探しに協力することに。椎葉に何かしたのは茉結華じゃないかと芽亜凛は疑うが、積み重ねた平穏は呆気なく壊される。

【閑話 松葉千里】寄生虫

​ ようやく死の輪廻から抜け出したちーちゃんこと松葉千里。彼女が百井凛の親友であり続ける理由には、その家庭環境がもたらした歪なヒミツが隠されていた。表向きは天真爛漫でいい子を振る舞う千里。だが、その裏の顔は決していい子ではない。彼女の犯した罪とは? 凛の親友であり続ける理由とは──? 厚い雲が今、晴らされる。

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